青赤のブレンド(心配事で身動きできなくなる)

頭痛

ヒロシマのF医院さまで拝見したクライアントの話です。いろんな心配事が頭の中を駆け巡り、動くことができないと訴えられます。心身の緊張で情報の取捨選択ができない。それで頭の中がいろんな情報でいっぱいいっぱいになってしまう。「このままでは過労死してしまうかも」と脳は考え、やる気のスイッチを切ってしまう。これがシャットダウンとかフリーズの状況です。

ポリヴェーガル理論を解説している名著、「ポリヴェーガル理論がやさしくわかる本」の著者、吉里恒昭先生はこういう状態のことを「青赤のブレンド」と命名されました。青は背側迷走神経複合体、赤は交感神経をあらわします。

背側迷走神経は副交感神経ですから副交感神経優位に心身を導く普通のボディワークは奏功しません。それで頭蓋仙骨系を交感神経優位にもっていく処置をしました。仲間内ではヴァージョン2という名称で呼んでいたのですけれど、これを習いに来てくださった心理職の先生が「裏クラニオ」という名前を付けて下さって、私はこれがむちゃくちゃ気に入っています。

「医師のごとくふるまいたがるセラピスト」が虫唾が走るほどキライな私にはちょっと胡散臭いフレーバーを含ませたこの名称がしっくり来て感激しました。

話を戻します。それから今度は頭蓋底の解放と側頭骨イヤープルを行いました。これで交感神経優位になった心身を腹側迷走神経複合体を優位にもっていくイメージです。イキモノの自律神経は一番ベースに背側迷走神経、その上に交感神経が積みあがっていてさらにその上に腹側迷走神経がのっかっている三層構造になっています。心身のリラクゼーションを図る=腹側迷走神経優位にベクトルを向けるためには背側迷走神経優位であれば交感神経優位へ、交感神経優位であれば副交感神経優位へ頭蓋仙骨系を動かしてやればいい、そんなふうに考えて施術を組み立てます。

それが医学的に?正しいのかどうかはわかりませんが、とにかくコロナ後のブレインフォグも突然の不登校も「風呂キャンセル界隈」も改善していることは間違いありません。やった効いた治った、のレベルでセラピストの私の仕事は完結すると思っています。

今回拝見したクライアントには胸骨の中央部にも圧痛がありました。東洋医学でいう壇中という経穴です。「…壇中に圧痛を感じる人はPTSDなど強いストレスを抱えていることが多い(図解 経絡と解剖学:吉田 啓)」といいますから逆にこのクライアントにはきっとここにも圧痛があるだろうと考えました。それで圧痛を解放すると、表情が明らかに変化しました。

施術後、「あれで頭の中のごちゃごちゃが治るの?」と「よくわからん治療」の感想を話してくださってそれから、「でも私、笑ってるよねえ」

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