「気」とか「エネルギー」を鼻で笑うセラピストも「邪気」は意識している

いわゆるエネルギーワーク以外でもセラピストと患者さんのあいだには何らかのエネルギーの交流があることは疑いのない事実です。どういう手法のセラピーであっても、セラピストは患者さんの機嫌の良しあしを推測できます。ある時定期的に拝見している患者さんの様子がいつもと違うことに気が付きました。どこがどう、と説明できないのですが何かがいつもと違う。なんだろな、と思案していると唐突に患者さんが、「センセ、トイレ行ってもいいかな」。なるほど、と納得したことでした。

患者さんの持つマイナスのエネルギーがセラピストに影響することは珍しくありません。施術中になんだか頭が痛くなってきた、とか施術後「どっ」と疲れたとかいう経験を持つセラピストは多い、というよりむしろそういう経験を持たないセラピストのほうが少ないでしょう。私は鈍感なのかそういう経験があまりないのですが、とある患者さんの施術中に限ってむせかえるような咳が止まらなくて困ったことがあります。そのようなエネルギーは「邪気」と呼ばれます。

邪気は「場」にも影響します。開業前に整形外科クリニックでリハビリテーションをしていたことがあります。リハビリ室にはたくさんの観葉植物の鉢植えが置いてありました。それが異常な枯れ方をするのですよ。一夜にして葉っぱが全部枯れてしまったり、一枚の葉だけがカラカラに乾燥してしまったりするのです。なんででしょうね、と上司に尋ねると「邪気や」という答え。その当時はそういう事を全然信用していなかったのですけれど、観葉植物の枯れ方を見ると納得せざるを得ませんでした。そういう話を信じない方でも大きな病院に行くとなんだかむやみに疲れる、という経験はされたことがあると思います。

開業するときに大家さんが「開業祝い」と言ってポトスの大きな鉢植えをくださいました。教わった通りに水をやり日に当てていたのですが治療院においでの患者さんが増えるにつれてなんか徐々に弱っていきます。かつてリハビリ室で見たように、一枚の葉だけが押し葉みたいに乾燥してしまうというのもありました。大事にしていないようでなんだか申し訳なかったです。それから患者さんがすみれの鉢植えをくださったときにも、ほんの数分で花が全部散ってしまったことがありました。

なんか怖い気もしますけれど、逆に言えば観葉植物が場に存在する邪気を中和してくれているわけで私たちはその恩恵を受けているということでしょう。邪気がカラダの不調をもたらす原因であるならば、治療院で心身の不調を調整することで患者さんから抜けた邪気がその場に残され植物がそれを中和してくれているのでしょう。

邪気を払うにはサンセベリアという観葉植物が最適だといいます。現在の治療院に移ったときに同業の友人が贈ってくれました。エネルギーワークや東洋医学に造詣の深い知己のクリニックには、それこそ馬に食わせるほどサンセベリアが並べられています。

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