感情解放テクニック

定期的に拝見している患者さんがおられました。主訴はめまいとふらつき。そのせいで生き甲斐のようにしておられたスポーツクラブにも通うことができません。何とかまた競技に復活したい、と拝見するたびにおっしゃっていました。

頭蓋仙骨療法の施術を行っても三進二退くらいの感じでなかなかすっきりと改善してくださいません。だいぶ良くなってちょっとずつクラブにも顔を出せるようになりました、と言っておられたと思ったらお仕事で問題が起きてしまいました。よくないことは重なるもので、その方のプライベートで続けざまにトラブルが発生。かなりメンタル的にもしんどい状況です。なんかいいセルフケアはないですか?とお訊ねがあったのでタッピングをおすすめしました。

タッピングは顔や頭のツボ(経穴)をトントンと叩くことでエネルギーの流れを調整するセラピーで、感情やメンタルの問題にも効果があります。いくつかの流派があって、ちょっとずつやり方が違っています。限られた施術時間中にやり方をマスターしていただくのは無理ですし、基本的な動画はいくらでも検索すれば出てきますから、自分で気に入ったサイトをみつけて形だけ真似すればいいです、と乱暴なセルフケア指導をしました。

ただこれは私の持論なのですが、セットアップフレーズとかリマインダとか言ってアファーメーションのごときものを唱えてからタッピングをするのがルールなのですがそれは省略しても効果に違いはありません。ただ動画の通りにタッピングをしてみてもらいました。

その次の月の施術の際、その患者さんの変貌に驚きました。めまいもふらつきもまだ残ってはいるのですが、「そんなことはどうでもよくなった」とおっしゃいます。それで施術中にひたすら話されることに私はびっくり、でした。

復帰することを望んでおられたスポーツクラブですが、入会時に紹介が必要なクラブだったそうです。そういうクラブの常として会員間の人間関係もいろいろあったようです。さらにクラブの指導者にもいろいろとイヤなことを言われたり、練習中も針の筵。競技では勝っても負けても周囲から嫌味を言われる。それでも我慢して通いたかったのは偏にその競技が好きだったから、とのこと。でもねえ、

よく考えてみればほかのクラブに移籍すればよかったんですよね。と仰ったときに、これで完全に快方に向かうな、と思いました。

心の奥にある感情が表面に出てくるのを遮るためにカラダは緊張してそれが不調の原因になっていたのでしょう。感情が解放されてしまえばそれこそ症状は「どうでもいい」ことになってしまった、ということだと思います。

感情を解放するための手技はタッピングのほかにも存在します。逆に身体の緊張が緩んできて、患者さんのココロの奥のほうに潜んでいた?感情が表面に現れてびっくりさせられることも時々あります。

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