テーピングを貼ったまま入浴できるか

伸縮性テーピング

整骨院や治療院でテーピングをしてもらったことがあるかもしれません。元来、包帯固定と同じように患部を固定するための処置だったのですが、1980年代くらいから伸縮性のテープで筋肉の補助をするテーピングが主流になって現在に至ります。もちろんスポーツやけがの種類によっては従来のがっちり固定するテープでないと用をなさないことも多いのですが。

最近はギックリ腰の急性期とかを拝見する機会が減りましたから、本格的?なテーピングをすることも減りました。私が初めて開業したころは伸縮性テーピングが流行し始めたころでしたので、来る患者さん来る患者さん、みんなに伸縮性テーピングを施行していました。開業したのが下町でしたから、そのころは自宅にお風呂のない家も多く、公衆浴場はにぎわっていました。

そういう時に見慣れない伸縮性テーピングは注目の的でした。「アンタ、それ何?」「今度新しくできた整骨院で貼ってもろてん。ごっつい膝ラクやで。」「ウチも貼ってもらいに行こ」ということで、伸縮性テーピングは開業当時の宣伝部長みたいなもんでした。ただ、当時は現在のように安価な外国製のテープがないころで、材料費がかかるのが難点ではありました。

現在私がテープを貼付する目的はは筋力をアップするとか、カラダのバランスをとるとかに変わってきています。施術を一通り終わって、診察台から降りていろいろ動いてもらって症状の変化を確認します。まだどこか違和感が残っている、というときにそういうテーピングが奏功することがあります。一回に使うテープの量はわずかなものです。かつては数カートンまとめて購入していたものが、現在は1カートンがずいぶん長いこともちます。

それでもテーピング貼付後の注意事項はべたべた張っていた頃と同じです。1.かゆみが出たらすぐにはがすこと 2.(伸縮性)テープは貼ったまま入浴可能、乾いたタオルで叩くようにして水分を除くこと 3.テープを剥がすときは入浴時にボディソープをつけて、体毛の流れに沿って(末梢に向かって)剥がすと痛くない 4.スポーツをするときは日焼けに注意 テーピングを貼っているところは日焼けしないのでまだら模様になってしまうことがある

開業したての時に、テニス部の高校生にテープを貼ったときに4番目の注意を忘れたことがあります。彼女はひと夏、「網焼きカルビ」と呼ばれたそうです。ごめん。

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