歯痛に効くテーピング、やせるテーピング

歯痛

テーピングというと一般に患部を固定するためのもので、例えば足関節を捻挫したとか試合中に膝を傷めたとかいうときに貼付します。伸縮性のテープにしてみても、貼付の対象は関節や筋肉の痛みや機能不全ということになります。

90年代に「スパイラルテーピング」というテーピング法が柔道整復師の間で流行しました。駅伝の選手が格子状の小さいテープを貼って走っていたのをご記憶の方もおられるかと思います。一般的な固定のためのテーピングというよりはカラダのバランスをとることが目的であったと思います。ちょっと習いにセミナーにも行ったのですが、ベースになっているのが鍼灸の考え方だったので鍼灸師の資格を持たない私は早々にギブアップしました。

スパイラルテーピングはそれこそ一大ブームを引き起こし、当然のことながらそれに便乗した人たちがあっちこっちに出現しました。たとえばスパイラルテープを使ってアトピー性皮膚炎を治療する、というセミナーがありました。こういう広告を見るといてもたってもいられなくなる私は勇んで参加しました。もちろんテープを貼付するとたちどころにアトピーが消退するといったものではなく、カラダのバランスをテーピングで改善していく治療法でした。本家から見ればインチキなのでしょうけれど私的には結構参考になって、今でもその時のレシピを臨床で使っています。(アトピー性皮膚炎は残念ながら治療経験はないです)本家スパイラルもそうであったのですけれど、運動器の痛み以外の症状にテーピングが使われるようになったのもこのころからだと記憶します。

スパイラルテーピングの便乗本も出版されていて、一般向きの書籍ですから例えば「肩こりに効くテーピング」みたいな記載の仕方でした。「こういう症状にはここにテープを貼付する」という簡単明瞭な説明で、むしろ私はこちらを重宝しました。

例えば歯が痛い時のレシピ。上の歯が痛い時は小鼻の横の圧痛点、下の歯が痛い時は下顎角の圧痛点にそれぞれ格子状のテープを貼付します。書籍はインチキな便乗本でも、歯が痛い時にやってみると効くんですよ、これが。後になって鍼灸師の家人に聞いてみると、どちらも鍼灸の経穴(ツボ)なのだそうです。本家のスパイラルテーピングのレシピとは違っても、別の作用機序で効いたということでしょうか。

スパイラルテーピングのように細いテープを貼付する手法はそれ以降も続出して、有名なのは「指に巻くだけで痩せる」テーピングでしょうか。「スパイラルテープを指に巻くと瘦せる」という話は結構有名ですけれど、これも本家のレシピにはないそうです。

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