耳が遠いはずなのに悪口だけは聞こえるわけ

耳

年齢を重ねると徐々に聞こえが悪くなります。私もご多分に漏れず、家族との会話が聴き取りにくくなってきたように思います。「老人性難聴」、イヤな言葉です。年齢を重ねると音を伝える働きをする鼓膜や基底板が柔軟性を失います。音は振動として伝わりますから軟組織が硬化すると伝わりにくいです。特に細かい振動が伝導しづらくなります。年を取ると高い音が聴き取れなくなる理由です。

少し聞こえが悪くなってきて狼狽した私は、とりあえずセルフケアを試みることにしました。カーボンアーク灯という昔からある治療器をご存知でしょうか。鉛筆の芯みたいな炭素棒に電流を流してスパークさせると太陽光と同じ波長の光(ホンマか?)と熱を発します。この光を患部に当てるとさまざまな傷病が改善していきます。眼精疲労や膝の痛み、肩こりなどにも大変有効です。それから擦り傷や切り傷にこの光線を照射すると明らかに傷の治りが早いです。

聞こえの問題やメニエルにも有効、と光線療法のテキストには載っていますから両耳に10分間光線を照射しました。それから側頭筋と咬筋を自分で調整してから側頭骨を「耳引っ張り」で調整してみました。この間約5分です。

評価をどうするか。スマホのアプリに聴覚検査というのがあります。どれだけあてになるかはわかりませんが、とりあえずこれで術前術後の聴覚を測ってみました。そうしたら、明らかに術前術後で変化が見られます。約1週間前に測りはじめたときが推定聴覚年齢が53歳。毎日同様のケアを行って今日の施術前の推定聴覚年齢が47歳。術後がなんと27歳です。こういう値に一喜一憂しているのがすでに老化の顕れのような気もするのですが、なんか嬉しいじゃないですか。

高齢者は普段聴き取りにくいと言っているのに自分の悪口だけは聞こえる、とよく言われます。これは関西では「勝手ナントカ」と言われる現象です。でも老人性難聴の方は高音域が聴き取りにくいだけで低い音はちゃんと聴き取れます。低い声でこそこそ喋る悪口がしっかり高齢者の耳に入るのは、医学的にも理にかなった話なのかもしれませんね。

ワシもちゃんと聞こえてるからな。

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