喉の詰まり感
ストレスと「喉の詰まり感」
ストレスを感じると人間はのどの辺りに詰まり感を感じるようです。呼吸がしにくい、ということで医療機関にかかっても「問題ありません」で終わってしまうこともかつてはあったそうです。
幼少期の「からえづき」
私は子供のころ幼稚園に行く前にひどい「からえづき」をしていました。それからシャツの一番上のボタンを留めるのをひどく嫌がっていたそうです。そういう子供さんは結構いて、とっくりのセーターが着られないという話を聞いたこともあります。登園とか登校とかのストレスに反応してのことだったんでしょうね。今でも何かの拍子に緊張したり心配事があったりするとからえづきが出ることがあります。
「梅核気」または「ヒステリー球」
漢方ではこの状態を「梅核気」と呼びます。喉に焼き肉が詰まったような感覚、と表現されることもあります。半夏厚朴湯という漢方薬が処方されることもあります。
人間の心身は洋の東西でそんなに差はありませんから西洋の人も同じような症状を訴えます。こちらには「ヒステリー球」という名称がつけられています。
「詰まり感」は手技療法で解決できる
もちろん喉の詰まり感は胃や食道の病変によっても起きますが、ここでいう「梅核気」はストレスによって食道周囲の筋肉が過剰に緊張して起きる、と説明されます。要は交感神経が優位になっているということですから心身をリラックスさせると改善されます。先に挙げた半夏厚朴湯もストレスを改善させる効果がある漢方です。
なんとなく息苦しい、というのはそれだけでストレスになるものです。手技療法でも漢方薬と同じようにストレスを解除できる手技があります。以前もご紹介したことのある「鎖骨ストレッチ」です。実際この手技を体験してくださった患者さんの中には「半夏厚朴湯と似たような感じ」という感想を教えてくださった方もおられます。ストレスが抜けていく感じが似ているんでしょうか。