腰痛の治療にいくら払いますか?
腰痛治療の費用
腰痛(ほかの症状でもおんなじなのですけれど)でお困りの方が治療院を選ぶときに重視されるのが「いくらかかるのか」です。健康保険は使えるのか、使えないのなら一回どのくらいの費用がかかってどのくらい通院すればよくなるのか。そういうことをあれこれ算段しながらあちこちの治療院のサイトをご覧になっているのではないでしょうか。
整骨院での保険適用
整骨院の保険施術の料金表はこちらです。厚生労働省の定めた金額ですから全国どこに行っても同じ金額、のはずです。腰痛(整骨院の保険施術では腰部捻挫)で整骨院にかかったとすれば費用は「初見料1520円、施療料760円、冷罨法料85円、初見時相談支援料100円の合計2465円」です。3割負担だと740円。二日目以降だと金額はもっとずっと低くなります。この金額だといきおい「数をこなす」施術にならざるを得ません。そうしないと採算が合わないからです。整骨院の待合がいつもごった返して長いこと待たされるのも、ことあるごとに鍼灸や骨盤矯正などの自費のオプション治療をすすめてくるのも、健康保険を取り扱っているのにむちゃくちゃ単価が低いことが理由です。
整骨院の「ぼったくり」
もちろんそんなことは腰痛に悩むあなたの知ったこっちゃないでしょう。ただ、整骨院側の都合だけで長期間通院しなければならなかったり、長いこと待たされたのではたまったものではないですよね。おまけに健康保険が使える、と思って通っているのに高価なオプションを強引に奨められたのでは目も当てられませんよね。それって飲食では「ぼったくり」と言いますよね?
自費で腰痛治療を受けるメリット
当院は健康保険を取り扱いません。(全くの明朗会計です。)腰痛でお困りのあなたが完全自費の当院に通院されるメリットは何でしょうか。
まず「きちんと治せます」。数でこなす施術と違い、時間をかけて施術を行うことができます。健康保険での施術は基本的にケガの治療ですから、傷めた患部への施術が中心になります。腰痛なら腰を中心に施術を行うことになります。東洋医学でいう「標治法」ですね。
突き指とか打撲のように、患部のみへの施術で事足りるケースではそのほうがベターでしょう。例えば子供さんの肘が抜けた、というケースであれば正しく鑑別して適切な整復を行えば数秒で治ります。
ところが腰痛では、急性外傷性のものであってもケガ以外の要因が絡んでくることが多いです。基礎疾患や既往症(腰椎椎間板ヘルニアとか脊椎すべり症とか)が存在するとか、メンタル面でなにかしんどいことがあったとか、眼を酷使したり歯科治療を受けたりしてカラダのバランスが崩れているとか、直接ケガとは関係なさそうなものまで含めて腰痛発症の要因となりうるということです。
腰痛が長引く原因
保険外施術では時間をかけて腰痛を起こす根本の要因まで改善していくことが可能です。東洋医学ではこういう全体治療を「本治法」と呼びます。先に挙げた「標治法」と、言ってみれば車の両輪みたいなものなのですが時間的な制約があるときはどうしても標治法に偏ってしまいがちです。そうして痛いところだけをいくら触ってもなかなか症状が完治しないことはたぶんあなたもご存じのはずです。「ギックリ腰がなかなか治らなくてそのまま腰痛持ちになってしまった」という方、周囲にいらっしゃいませんか。
腰痛治療に必要な「タイパ」の視点
それからこれが大事なのですが、「早く治せます」。ギックリ腰がこじれたまま長いこと腰痛で困っている、という方はたくさんおられるでしょう。でもそういう方は「時間がない」とかで中途半端に治療に通っただけで放置しておられることが多いです。もちろんケースバイケースですが、「さっきギックリ腰をやった」という方、ずっととにかく腰が痛いという方、大半はその場で楽になったと喜んでくださいます。保険を使ってダラダラ通院するより、一回の施術に時間をかけて根本的に治療したほうが結果的に早く治ります。
短期間の通院で治るということは、時間の節約になるということです。今風に言うと「タイパ」がいいということですね。腰痛で苦しむ時間、整骨院の待合で時計を気にしながら施術の順番を待つ時間、それからわざわざ仕事を中断して整骨院に出かける時間。いずれも無駄ですよね。保険外施術ではそういう時間のロスを軽減することができます。
腰痛の保険治療は費用対効果がよろしくない
それから「安く治せます」。一回当たりの料金だけを見比べてみると自費施術は高額のようですけれど、保険施術を受けるために整骨院に通院するたびに支払う一部負担金だって馬鹿にはなりません。おまけに厚生労働省が定めた金額以外にも、何らかの名目で一部負担金を余分に徴収しようとあれこれ手を打ってきます。そうやって支払った金額と、数回自費施術の整骨院に通院した時に係る費用を一度比較してみられることをお勧めします。なお、施術を行うのが柔道整復師である場合(ウチももちろんそうです)、お支払いいただいた施術料は全額「医療費控除」の対象になります。
辛い腰痛は短期間の通院でスパっと治すのが、いちばん賢明というのが結論、です。賢い患者さんになってくださいね。