しんどい時はツリーハグ

樹木

何かのイベントで占ってもらった時に、「調子が悪い時、しんどい時は公園の木でも何でもいいから、樹木に手を当てるといいよ」と教わりました。ちょっとメンタルが落ち込んだ時、当時住んでいた辺りには木々やに花に囲まれた遊歩道がありましたので、そこに出かけて適当な木の幹に手のひらを当ててみました。

すると確かに気持ちいいです。自分の手のひらから樹木に向かって「なにか」が抜けていく感じ。抜けた「なにか」は木の幹を通って地面に流れていきます。しばらくすると心身が確かにスッキリします。

占い師さんが私のためだけにしてくれたアドバイスかと思ったのですが、こうやって樹木に手を当てたり場合によってはハグしたりする行為は結構一般的になっています。

2022年8月、フィンランド北部のラップランドで、「TreeHugging World Chanpionship」が行われました。世界選手権ではどんな競技が行われたのかというと、規定時間内にどれだけ多くの樹木をハグできるか、とか特定の樹木にどれだけ思いを込めてハグできるか、とかどれだけ創造性に富んだハグができるか、を競うのだそうです。もちろん競技と言ってもそれは樹木をハグすることに対する方便とでもいったものでしょう。参加して賞をもらえたら嬉しいでしょうけれど、そのためにハグの練習をしようとは思いません。

ツリーハグの効能としては樹木をハグすることで幸せホルモン、オキシトシンの分泌が促進されると説明されますけれど、それだけではなく実際に樹木に手を当てた印象としては手のひらから「しんどさ」のもとが抜けていく感じでした。

傷病の治療を目的として、患者のマイナスのエネルギー、東洋医学でいう「邪気」をほかの生物に憑依させるという行為は洋の東西を問わず行われていています。馬肉や開いたドジョウ、すりおろしたショウガやジャガイモを湿布に使う日本の民間療法がそれにあたります。「小鹿物語」でガラガラヘビに噛まれた父親が鹿を撃ってその肝臓を噛まれた傷に当てたのも、もっと遡れば医療が奴隷の仕事であったのも作用機序?としては同じものなのかもしれません。

ツリーハグは樹木を媒体としてヒーリーの邪気を地球に流してしまいます。マイナスのエネルギーを押し付けられる存在がいないことが、誰も意識はしていないけれど人気の秘密なのかもしれません。オステオパシーの頭蓋仙骨療法がクライアントの「歪んだ身体を矯正する」のではなく(歪みのエネルギーはどこかほかのところで新たな歪みを生み出す)、緊張を緩和して心身をリラックスさせ症状の緩和を図るのも同じ機序です。

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