イヤな記憶はなくならないけれど気にならなくなる

頭が痛い、なんかしんどい

「反芻思考」というらしいんですけれど、イヤな記憶ってずっと付きまといますよね。子供の時のイヤな思い出が、何かの拍子に思い出されて気分が悪くなるという方は多いと思います。実を言うと私もそうでした。

そういうイヤなことを忘れてしまえるといいのですけれど、なかなかそうはいきません。なんかテレビのコマーシャルみたいに定期的に記憶によみがえってひとしきり不快な思い出をまき散らしていくのがどうにもたまりませんでした。

「感情解放テクニック:Emotional Freedom Technique,EFT」という心理療法があるのを知ったのはひょんなきっかけでした。東洋医学の経穴(ツボ)をトントン叩くだけでイヤな記憶から解放されるというすごいテクニックです。近年は「タッピング」という名称のほうが有名でしょうか。私は雑誌の広告で興味を持ち、セミナーを開催している団体のサイトに掲載されているマニュアル通りにやってみるといきなり気分が「ストン」と楽になりました。

それに感激してセミナーに参加して、基礎的なトレーニングを受けました。その後、紆余曲折があってトラウマを解放する手技療法として再構成したものを臨床で使ったり、セラピスト仲間にお伝えしたりしています。

時折尋ねられるのですが、「イヤな記憶が消えてなくなるの?」というとそうではありません。記憶は記憶として残っています。ただ、記憶に伴うイヤな感情は消えてしまいます。少なくとも大幅に小さくなってしまいます。たまに記憶を思い出しても「ああ、そうか」で終わってしまうことが多いです。ちょうど歴史の年表を見ているような感じでしょうか。

かつての心理的なトラウマが原因で、心身の症状が起きることがあります。そういう時に「あなたの症状の原因は子供の時のこういうトラウマだ」ということを指摘して解放していくテクニックもあります。でも、そういうのって何か辛かった記憶を無理に呼び覚ますようで私は使いたくありません。かつてのトラウマの痕跡は鎖骨の下に圧痛点として残っていますからそれを解放すれば症状も原因となったトラウマもどこかに行ってしまいます。

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