口内炎や花粉症が骨盤矯正で治る?

腸腰筋により股関節の屈曲運動が起きる

頭蓋骨は脊椎を介して骨盤とつながっています。脳が呼吸するときに頭蓋骨はわずかずつ動きますが、その動きは骨盤へと波及します。それだけではなく頭蓋骨と骨盤とはシンクロしている、ということが昔から言われています。

頭蓋仙骨療法という名称がすでに両者のシンクロを前提としたものですね。カイロプラクティックにも似たような手技体系があって、こちらは「仙骨ー後頭骨テクニック:SOT」と呼ばれています。ふつうに骨盤や脊椎を調整しただけでは治らない腰痛が頭蓋骨の調整で治ってしまったり、反対に頭痛が仙骨の調整で軽快したりということはそんなに珍しいことではありません。

顎関節と股関節もシンクロしているようで、歯科治療後に出現した原因不明の股関節痛が顎関節の調整で治ってしまうことがあります。一度身内がコロナにかかって熱が下がった後で、ちゃんと歩けなくなりました。この時は顎を動かす咬筋を調整してやると歩行が回復しました。「歩かれへん」というのを見てみると、どうも股関節がちゃんと伸びていないようでした。股関節を屈曲させる腸腰筋が緊張したままになっているのでしょう。顎関節で腸腰筋に対応しているのは、筋肉の形状からしてたぶん咬筋だろう。そう考えて咬筋の処置をしたらうまいこと奏功してくれました。友人の臨床家に吹聴して回って、追試をしてもらいましたがうまくいったそうです。

変わったところでは恥骨結合の調整で口内炎が治る、というのがあります。どういう理屈かわからないですけれど、古い整体の本に載っていたのを口内炎の子供に試してみたことがあります。不思議不思議、これが治ってしまったのですよ。それで恥骨結合とシンクロしている頭蓋骨は、と考えると上顎骨だろうなと見当は付きます。一対の骨が左右で関節しているところなんかよく似ていますからね。逆に恥骨結合の痛みが上顎骨の調整で取れないものかとも考えているのですがまだ実際に施術できていません。

これも昔の本に載っていたのですが、骨盤を調整すると鼻の詰まりが通るそうです。花粉症治療は普通に頭蓋骨調整で治りますからわざわざ骨盤をさわることはしません。でも腰痛治療に使うゴムバンドを巻いておくだけで鼻が楽になるのであれば、ホームケアとしてはいいかもしれませんね。

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