頭蓋仙骨療法と瞑想

瞑想

「頭蓋仙骨療法」というのはうちの治療院でメインで使っているテクニックです。「クラニオセイクラル・セラピー」とか単に「クラニオ」とかいう言い方をするセラピストも多いです。

頭蓋骨は全部で23個の板状の骨でできており、脳が呼吸するときにそれに合わせてわずかに動きます。ごくわずかに膨張したり収縮したりします。その動きは脊柱から骨盤に波及し、さらに四肢にまで波及します。

何らかの外力やストレスで頭蓋骨の動きが悪くなると、それは頭蓋骨や脊柱や骨盤に何らかの影響を及ぼします。具体的には心身の症状となって現れます。

頭蓋仙骨療法の作用機序やら適応やらについては改めて記事にしますが、例えば頭痛や不眠、花粉症といった症状のほかに、腰痛や坐骨神経痛などの直接「あたま」とは関係なさそうな症状、それから発達や学習の問題などに有効です。最近では新型コロナの後遺症が加わりました。

どんな治療法かというと、受けておられる方の感覚としては「頭を軽く触られているだけ」です。頭蓋仙骨療法は手技療法の中でもかなりの高等技術ではあるのですが、見た目は気功とか念力治療に見えないこともありません。

一般的に手技療法は、患者さんの心身の緊張をやわらげて症状の改善を図るものなのですが、頭蓋仙骨療法は特にリラクゼーション効果が高いです。早い方で施術開始後数秒、たいていは数分以内に「ことん」と眠ってしまわれます。眠っている間はひたすらリラックスできます。「あっちに行ってる感じ」というご感想をいただいたことがありますが「あっち」というのはどこなのでしょうか。

その疑問はヨガや瞑想をしておられる方からご感想をいただいて氷解しました。頭蓋仙骨療法を受けている間の感覚が瞑想中と似ているんだそうです。私は瞑想したことがありませんのでネットで調べてみると、「至福感を感じる」、「イメージが見える」、「水中や洞窟に入っているような感じ」「手や足の感覚がなくなる」、「眠っているか起きているかわからない感じ」などがあるといいます。

「イメージが見える」というのはちょっとわかりにくいのですけれど、頭蓋仙骨療法の施術中に「紫色の光が見える」という話をしてくださった方はおられました。瞑想の経験がない方がそういった内的な経験を一言で表現すると「あっちに行ってる感じ」となるのでしょうか。

一昔前まではヨガや瞑想というとちょっと怪しい目で見られていたこともありました。カルト集団がそういう看板を出していたことが一因ではあったのでしょうけれど。それが最近では「マインドフルネス」といって、エグゼクティブの必須科目みたいな扱いになっています。瞑想を「to do」の中に入れてしまうと瞑想の意味がなくなってしまいそうです。

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