七転八倒の頭痛の原因は、

脳と眼球

頭痛と言ってもいろいろなパターンがあります。なんとなく頭が重い、というのものたうち回るような激痛もみんな「頭痛」で括られてしまうのは気の毒な気がします。激痛の場合はもちろん、ずっと続く頭痛もまず一度病院での検査をお勧めします。そのうえで「異常なし」であれば整体などの補完医療が奏功すると思います。

普段から頭が重くて、時々激痛がする、という方を拝見したことがあります。痛みがひどい時は「発作」と呼んでもいいくらいだったそうで文字通り七転八倒とのこと。もちろん病院もあっちこっち受診して、いずれも「異常なし」。それで「ダメ元」で来院されました。お仕事でパソコンをずっと見ているというお話でしたので、頭蓋骨調整は効いてくれるだろうなと思いました。施術後は頭の重さがずいぶん楽になった、と喜んでいただきました。「これならすぐに治ってくれるかな」と思っていたのですが…。

次に来院されたときに伺うと、やっぱりそれからも発作は出たといいます。発作の頻度も痛みの強さも変わらない、とのこと。もう一回同じ処置をしましたが、結果は同じでした。発作の頻度なり痛みの程度なりが改善したのであれば継続して同じ処方で施術することもありますが、全く元に戻ってしまうのであれば頭蓋骨以外にどこか問題のある箇所があるはずです。

こういう時に疑うべきは仙骨です。仔細に触診をしてみると仙骨の尾骨側(仙骨尖)に強い圧痛がありました。頭蓋骨を調整してから仙骨の圧痛を処置して次の来院時、発作がずいぶんと軽減したという報告を受けました。おお、やったぜ。頭蓋骨と脊椎と仙骨は「硬膜」という丈夫な膜組織でつながっています。どこかに緊張が生じると、それが硬膜を介してほかの部位に波及して思ってもみなかったところに症状が出ることがあります。

逆のパターンももちろんあって、骨盤や脊椎をいくら調整しても良くならない腰痛が、頸椎や頭蓋骨の調整でびっくりするくらい良くなることもあります。「気のせいだろう」と言われることもあるのですが、腰痛患者さんの頭蓋骨を調整しようとしても怪訝な顔をされることがほとんどですし、説明してもほとんど信用してもらえません。施術が終わって立ち上がって痛みを感じていた動きや姿勢をとってもらって、初めて納得してもらえることも結構あります。

頭痛に限った話ではありませんが治療しても症状が良くならない、というときにはいくつかのパターンがあります。痛みはあるけれども徐々に軽くなってきている、とか発作の頻度が減ってきたとか改善の兆しがあるならば同じ処方で治療を継続することもあります。逆に痛みの強さも発作の頻度も変わらない、というのであれば治療法のほうを変える必要があります。治療してもらった後は少し楽、というのも同じです。十年一日のごとく、「調子はどうですか?」「あんまり変わりません」という会話をしながらおんなじことを繰り返していても、もちろん結果も変わらないでしょうね。

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